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矛盾について(その26) ブログトップ

8月22日(日) [矛盾について(その26)]

 「イルカ漁は残酷だ」が「事実の記述」でも「意思の表明」でもないとしますと、第三のグループということになります。このグループを「感情の表出」と名づけたいと思います。陳述文でも遂行文でもなく表出文。「悲しい」、「嬉しい」、「痛い」、「怖い」など、感じたことを表わす文です。ですからこれを「感じる文」と言ってもいい。陳述文は「見る(知る)文」、遂行文は「意思する文」であるのに対して、「感じる文」です。
 人間のこころの働きを知・情・意に分けることは伝統的に行われてきました。ものごとを知る働きと、何かを感じる働きと、そして何かをしようとする働きです。「事実の記述」とは、さまざまなことを見て、それを記述したり報告したりすることですから、知の働きです。「意思の表明」は、何かをしようとしていること、したいと思っていることですから、意の働きです。そして「感情の表出」は、感じたことを表すのですから、情の働きです。このように、知・情・意の働きに応じて、「事実の記述」・「感情の表出」・「意思の表明」が行われ、それが陳述文・表出文・遂行文となると考えることができます。
 さて「事実の記述」において対立が生じた場合、事実に照らし合わせてどちらが真でどちらが偽か(あるいはどちらも偽か)を判断しなければなりませんし、「意思の表明」において対立が生じた場合は、双方の意思をぶつけ合い、どこで妥協できるか探らなければなりません。では「感情の表出」において対立が生じたときはどうすればいいのでしょう。
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