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矛盾について(その72) ブログトップ

10月8日(金) [矛盾について(その72)]

 「われらは煩悩に悩まされている」という文は「事実の記述」ではなく「感情の表出」だとしまして、もう一方の「われらは菩提の境地にいる」はどうでしょう。
 煩悩は「見る」ものではなく「感じる」ものですから、その対極にある菩提も「見る」ものではなく「感じる」ものでしょう。「これはうまい」と感じる以上、その反対に「これはまずい」とも感じるのですし、「これは美しい」と感じるのですから、その反対に「これは醜い」とも感じるのです。同様に、「われらは煩悩に悩まされている」と感じる以上、その反対に「われらは菩提の境地にいる」も、そう感じるのに違いありません。
 さてしかし「菩提の境地にいる」とはどういうことでしょうか。「煩悩に悩まされている」については、さまざまな具体的事例(貪りや怒りや愚痴)に即してお話することができましたが、「菩提の境地にいる」は何か茫洋としています。それは「菩提」というのはそれ単独で感じるものではなく、「煩悩」とのつながりの中で感じるからに違いありません。つまり「煩悩に悩まされている」と感じる中ではじめて「菩提の境地にいる」と感じることができるということです。
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