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矛盾について(その131) ブログトップ

12月7日(火) [矛盾について(その131)]

 「これは美しい」は、他の何かと比較して美しいということです。
 それとも比較を絶して美しいということはあるでしょうか。絶世の美女ということばがあります。「クレオパトラは絶世の美女だ」などと言います。これもしかし「比較を絶して」ということではなく、「他からとびぬけて」くらいの意味でしょう。美女にも「とびきりの美女」から「かなりの美女」、「まあまあの美女」とさまざまで線上に並びます。どれほど美しくても線から外れることはなく、はるかかなたかもしれませんが線上にはいるのです。そして美女がいれば、その陰に必ず醜女がいて、こちらにも「まあまあの」から「かなりの」、「とびきりの」までさまざまなグラデーションがあります。
 いかがでしょう、世の中すべて相対的で絶対的なものなど何もないように思えます。としますと「みんな悪人」とはどういうことか。これは前に言いましたように「みんな多かれ少なかれ悪人」とは違います。「まあまあの」、「かなりの」、「とびきりの」といったグラデーションは全くなく、一色で塗りつぶされているのです。そんな世界を理解できるでしょうか。一面が真っ黒の世界。そこには色の濃淡は一切ありませんから、漆黒の闇の中にいるようなもので、何も見分けることができません。そもそもそこが黒の世界であることも認識できません。そのためには黒以外の色があり、その間にさまざまなグラデーションがなければならないからです。
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