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矛盾について(その224) ブログトップ

3月10日(木) [矛盾について(その224)]

 一体「あなた」はどこにいるのでしょう。
 神や仏と「あなた」との違いの決め手となるのは、やはり「きみ」です。神や仏の場合「わたし」への働きかけは直接的ですが、「あなた」から「わたし」への働きかけはあくまで「きみ」を通じてです。というより「きみ」とは別にどこかに「あなた」がいるわけではなく、「きみ」が「あなた」として「わたし」に働きかけてくるのです。
 まずは神や仏の場合を考えてみましょう。有名な「パウロの回心」を取り上げます。後にイエスの熱烈な使徒となるパウロはもともと厳格なユダヤ教徒として、イエスをキリストと信じる人たちを弾圧する側にいました。彼はある日キリスト教徒を縛り上げエルサレムに連れてくるためにダマスコ(シリアの首都ダマスカスです)に向かうのですが、その途中で驚くべき体験をします。
 「ところが、道を急いでダマスコの近くにきたとき、突然、天から光がさして、彼をめぐり照らした。彼は地に倒れたが、その時“サウロ、サウロ(パウロのユダヤ名です)、なぜわたしを迫害するのか”と呼びかける声を聞いた。そこで彼は“主よ、あなたは、どなたですか”と尋ねた。すると答があった、“わたしは、あなたが迫害しているイエスである。さあ立って町にはいって行きなさい。そうすれば、そこであなたのなすべきことが告げられるであろう”」(『使途行伝』第9章)。こうしてキリスト教徒たちを逮捕するためにきたはずのパウロが突然ユダヤ人たちにイエスはキリストであると説くようになるのです。
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