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矛盾について(その333) ブログトップ

7月2日(土) [矛盾について(その333)]

 まず、ぼくらはこころの内に何かを思ったら、それを誰かに伝えたいものだということからスタートしましょう。釈迦は自分ひとりの胸のうちに収めておこうと思ったといいますが、胸の内に収めておこうと思うこと自体、ほんとうは誰かに伝えたいということではないでしょうか。いや、ほんとうに胸のうちに秘めておきたいことだってある、という反論が当然あるでしょう。誰かに殺意を抱いたとき、それをそのまま伝える人はいないでしょう。普通は胸の奥深く秘めておきます。
 でも、秘めておきたい思いというのも、ほんとうは伝えたいのだが、伝えてはいけないという抑止が働くから秘めておくだけではないでしょうか。ほんとうは「おまえを殺してやりたい」と言いたい。しかしそんなふうに言うことはさまざまな事情があってできないから、やむなく黙っているだけです。誰かに恋心を抱いたときも、ほんとうは「きみが好きだ」と言いたい。言いたいのだけれど、これまたさまざまな事情で言えないから、やむなく胸の奥深くに秘めているのです。
 ぼくは今考えていることをこの文章に書いています。そして自分の考えたことを誰かに伝えたいと思い、これまでは本という形で、今はブログという手段で公表しています。これがわが妻には不思議なようで、どうしてそんなに人に読んでもらいたいの、と訊きます。それは自己顕示欲なのか、それともただの露出狂なのか。そんなふうに問い詰められますと、いや、そんなものは全くないとは言えなくなるのですが、でももっと単純に「ぼくはこう思うんだが、あなたはどう?」と言いたいのです。


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