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矛盾について(その512) ブログトップ

12月28日(水) [矛盾について(その512)]

 佐野洋子の本を読んでいましたら、こんな一節がありました、「私は、他人に関して言えば、確信に満ちている人が、一番嫌いである。確信に満ちている人と話をすることくらい、退屈であほらしい事ない。好きにすれば、あんたの思うように、一人でやればいい。確信に満ちている人は、確信しているもの以外のことを、吟味したり、迷ったりすると困るらしいのである。前言をひるがえしたり絶対にしないから、目付き、顔つき歩き方まで、ひるがえさないものになって行く。そういうの見ていても嫌なものである」。
 そんな人、周りにゴロゴロいるような気がします。いや、ひょっとして自分もそうなっていはしないかと不安になります。「確信に満ちている人は、確信しているもの以外のことを、吟味したり、迷ったりすると困るらしいのである」という指摘は痛いほど鋭い。堅固な城塞に立てこもって、そこに入ろうとするものを、どんな理由で入ろうとするのか聞こうともせず、最初から排除するのです。「前言をひるがえしたり絶対にしないから、目付き、顔つき歩き方まで、ひるがえさないものになって行く」というところは、鎧・兜で重装備した中世の騎士をイメージさせます。
 そういう人をぼくらは敬して遠ざかるものです。佐野洋子なら「好きにすれば、あんたの思うように、一人でやればいい」となります。そんな人と話し合おうという気は一向に起こりません。しかし…

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