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矛盾について(その567) ブログトップ

2月21日(火) [矛盾について(その567)]

 本屋でふと『怒らないこと』というタイトルの新書本に目がとまりました。著者は聞いてもすぐ忘れてしまいそうな名のスリランカ人で、上座部仏教(いわゆる小乗仏教です)の長老だそうです。どんなことが書いてあるのだろうと立ち読みしはじめましたが、のっけから「うん?」と思うようなことが出てきます。「怒りたくないのに怒ってしまう」と言う人に、「あなたが怒りたくない」というのは嘘だと言うのです。「あなたが怒ったのは、怒りたかったからだ」と。
 そうでしょうか。
 「怒りたくないのに怒ってしまう」というのは嘘でも何でもなく、正直な気持ちではないでしょうか。怒っているときに「あなたは怒っているでしょう?」と問われたら、「そりゃ怒っていますよ」と答えますが、だからといって「怒りたいから怒っている」わけではありません。何だか知らないがムラムラと怒りが湧き上がってきて怒っているのです。できれば怒らずにニコニコしていたいのに、怒りが勝手にやってきて、気がついたら怒っているのです。
 著者は怒る人は怒りたいから怒っていると見ているようです。みんな怒りたいのだ、というところからスタートするのです。どうも最初からボタンを掛け違っているような気がします。後はペラペラと斜め読みしましたが、怒りこそわれらに不幸をもたらす元凶だから、幸せに生きようとすれば怒らないようにしなければならないというようなことが書いてあります。全くごもっともで、27万部も売れているのは、そのあたりの分かりやすさが歓迎されているのでしょう。

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