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矛盾について(その634) ブログトップ

4月28日(土) [矛盾について(その634)]

 神谷美恵子の、もう古典と言っていいでしょう、『生きがいについて』を再読しました。前に読んだときには気づかなかったことにいくつか気づかせてもらえました。フランクルの『夜と霧』を再読したときも同じことを感じましたが、やはり何度も読まなければならない本というものがあると思います。こちらの内面の変化に本が応じてくれるのです。その一端をここに書いておきます。
 生きる上において宗教の持つ意味についてです。
 ここで宗教というのは、何か特定の信仰や教義のことを指してはいません。神谷美恵子はキリスト教の信仰をベースに生きた人でしょうが、彼女自身、そのように垣根を作ることからできるだけ遠ざかろうとした人だと思います。キリスト教でも仏教でもイスラム教でも、いや、そんな明確な教義などない自然信仰でも、その底を流れるある宗教的な感情のことです。
 彼女は本の中で「もし宗教的信仰というものが、ひとの生を真に内面から支えうるものならば、それは、そのひとが宗教集団に属する、属さないにかかわりなく、どんなところにひとりころがされていても、そのひとのよりどころとなりうるはずであろう」と言っていますが、この「どんなところにひとりころがされていても、そのひとのよりどころとなりうる」感情のことです。
 しかし、それが何であるかを言うのはなかなか難しい。

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