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『歎異抄』を読む(その16) ブログトップ

5月31日(木) [『歎異抄』を読む(その16)]

 金子みすずという女性の童謡詩人をご存知だと思います。一時のブームは去ったようですが、若い人たちの中に根強い人気があります。特に有名なのが「みんな違ってみんないい」という詩で、国語の教科書にも取り上げられているそうですが、ぼくは「大漁」という詩が好きです。

朝焼小焼だ
   大漁だ
   大羽鰮の
   大漁だ

   浜は祭りの
   ようだけど
   海のなかでは
   何万の
   鰮のとむらい
   するだろう。

 どうでしょう。ぼくは難しい詩はよく分かりませんが、この詩は分かりやすくて、いい詩だと思います。そして思うのは、金子みすずがこの詩を書いている時、海の中から何万もの「南無阿弥陀仏」が聞こえていたのではないだろうかということです。みすずには真宗の信仰があったそうですが、彼女の耳に「なむあみだぶ、なむあみだぶ」の声が響いていたのではないか。
 そのように「なむあみだぶ」は称えるのではなく、聞こえてくると思うのです。聞こえてくるから、それに唱和して称える。

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