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はじめての親鸞(その56) ブログトップ

2月21日(木) [はじめての親鸞(その56)]

 教科書の記述から、龍樹が空の理論家であることは分かりますが、空とは何かについては、それこそ空をつかむような感じで、これを教えなければならない教師は大変です。ともあれこの龍樹という人は大乗仏教の基礎を作った偉大な思想家として後世の大乗諸派から尊敬されているのですが、法然や親鸞もまた彼を高僧として大いに尊重します。空の理論家などと言われますと、いわゆる自力聖道門(自力で悟りを目指す宗派)の人で、他力浄土門(他力で往生することを目指す宗派)には無縁かのような印象を持ってしまいますが、あにはからんや、彼は浄土の教えの祖として迎えられているのです。
 といいますのも、彼はこんなことを言っているのです、「仏の教えもさまざまです。世間にも難しい道と易しい道があります。陸路を歩くのは苦しいものですが、それに対して水路を船で行くのは楽しい。仏道もまた同じで、一方に厳しい修行を積み上げていく難しい道がありますが、他方には信心という易しい道を通って速やかに目的地に着くということもあるのです」と。
 ここで「難しい道(難行道)」と「易しい道(易行道)」が対比され、難しい道に絶望することはない、易しい道が用意されているのだと説いてくれます。そう聞きますと、救いを自分で手に入れることはできないのかと途方にくれていたが、もう一つの別の道があるのだ、しかもそれは水路を船で行くように楽に目的地につけるのか、と嬉しくなります。自力は難行で他力は易行、とすれば他力で行こうと。

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