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3月17日(日) [はじめての親鸞(その80)]

 「夕焼け小焼け」の歌詞です。

 夕焼け小焼けで 日が暮れて
 山のお寺の 鐘が鳴る 
 お手々つないで みな帰ろ
 カラスと一緒に 帰りましょ

 なるほど言われてみますと、ここにぼくらの心のふるさとがあるような気がします。この歌詞の中で「帰る」ということばが要となっています。帰るところがある安心感。一人旅をしているときなど、夕暮れ時に列車から流れる景色を眺めていて急に寂しくなることがあります。みんな帰るところがあるのに、空を飛ぶ鳥たちにも帰るねぐらがあるのに、自分は一人ぼっちと感じる寂しさです。
 家に帰ったとき、ぼくらは「ただいま」と声をかけ、家族が「おかえり」と応じてくれます。ほのぼのと心安らぐ瞬間です。前者は「ただ今帰りました」で、後者は「お早うお帰りになりました」を約めているのでしょう。ですから「ただいま」が先で「おかえり」は後と考えるのが普通です。でもほんとうは逆ではないでしょうか。「おかえり」が先で「ただいま」が後ではないか。まず「おかえり」の声が聞こえて、それに呼応するように「ただいま」が口をついて出るのではないか。
 この「おかえり」の声にこそ深い宗教性が秘められているのではないでしょうか。

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