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2013年9月21日(土) [はじめての『教行信証』(その55)]

 往相、還相というものの、同じことがらを違う角度から見たときの「見えすがた」が違うだけだということです。
 親鸞から法然という人を見るとき、前から見ると浄土へ往く「すがた」をしているが、後から見ると、娑婆に還ってきた「すがた」をしているということ。法然自身は「あなたにしたがいます」と弥陀に帰命しているだけですが、その「こえ」が後からついていく親鸞には「来たれ、救おう」と招喚しているように聞こえる。
 往相の行とは「自ら行ずるすがた」であるのに対して、還相の行は「他を行ぜしむるすがた」です。「なむあみだぶつ」を「自ら行ずるすがた」(往相)が、後からみると「なむあみだぶつ」を「他に行ぜしむるすがた」(還相)になっている。「なむあみだぶつ」のリレーというのはこのことです。
 リレーに参加している人は、自分の前を走る走者の後姿しか見えませんが、その背中から「来たれ、救おう」という「こえ」が聞こえます。リレーのバトンは、前の走者から対面して渡されるのではなく、走りながら後ろ手に受け取りますが、「来たれ、救おう」の「こえ」も前の走者の背中から受け取ります。それを確かに受け取れた喜びが「あなたにしたがいます」という「こえ」となって口から出ますが、それがまた後続の人には「来たれ、救おう」と聞こえるのです。
 これが「なむあみだぶつ」のリレーです。

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