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2013年10月27日(日) [はじめての『教行信証』(その91)]

 「よこさま」ということで頭に浮かぶのは、突拍子もありませんが、「ふりむけば愛」という映画のタイトルです。もう30年も前になるでしょうか、三浦友和と山口百恵が主演の映画です。わが女房殿は三浦友和の大ファンで、おのずと山口百恵のファンともなり、この二人が出る映画がかかると、わざわざ名古屋の映画館まで観にいくという熱心さでした。
 「どんな映画?」と聞いてみますと、ありきたりの青春恋愛物で、どうってことはないのですが、女房としますと友和と百恵が出ていればそれでいいのでしょう。ぼくはといいますと、このタイトルが何となく「いいな」と思ったのです。ふとふりむくと、そこには愛があった。ああ、もうすでに愛があったのだと気づく。これがいいなと感じたのです。そして、これが「よこさま」だと思うのです。たてさまに一途に愛を追求するのではなく、ふとよこを向くと、そこはもう愛の世界。すでに愛が成就していることに気づく。
 「たてさま」のイメージとして、真っ暗な生死の海を灯台の明かりを目指して一心に泳ぐと言いましたが、「よこさま」は、生死の海を浮かび沈みしてもがき苦しんでいるとき、ふとよこを向くと、そこがもう本願の海であることに気づくというイメージです。こちらに生死の海があり、彼方に本願の海があって、そこに行くためには生死の海を突っ切らなければならない。これが「たてさま」であるのに対して、生死の海がそのままで本願の海であることにふと気づく。これが「よこさま」です。

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