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『親鸞聖人血脈文集』第2通 [『末燈鈔』を読む(その263)]

        第19章 一念もうたがひあるべからず

(1)『親鸞聖人血脈文集』第2通

 次に『親鸞聖人血脈文集』に進みます。これには全部で5通収められていますが、うち3通は『末燈鈔』、『御消息集』と重なりますので、実質的にはこの第2通と第4通だけです。
 そして、全5通のうち4通が性信房宛てですので(1通は慶西房宛て-『御消息集』第18通、第17章(6)、通し番号246)、この『文集』は性信房を中心とした横曽根門徒の誰かが編集したものと考えられます。性信房宛ての手紙は全部で5通(『末燈鈔』第2通を含めれば6通)残されていますが、第13章(8)、(通し番号189)でそれらを書かれた順に整理しましたので、改めて参照していただければと思います。
 さてこの手紙は性信房に宛てられた、いわゆる善鸞義絶通告状です。5月29日の日付けがありますが、前に述べましたように、これは建長8年のことで、親鸞84歳のときです。3段に分け、まずは第1段。

 この御ふみどもの様、くはしくみさふらふ。
 また、さては慈信が法文の様ゆへに、常陸・下野の人々、念仏まうさせたまひさふらふことの、としごろうけたまはりたる様には、みなかはりあふておはしますときこえさふらふ。かへすがへすこゝろうくあさましくおぼへ候。としごろ往生を一定とおほせられさふらふ人々、慈信とおなじ様にそらごとをみなまうされ候けるを、としごろふかくたのみまいらせてさふらひけること、かへすがへすあさましふさふらふ。

 (現代語訳)お手紙の内容詳しく拝見しました。
 慈信(善鸞)がいろいろに語り教えていることにより、常陸・下野の人々の念仏の様子が、これまで承っていたのとはすっかり変わってしまっているようですが、何とも情けなく悲しいことです。これまでもう往生は定まったと言われていた人々も、慈信と同じように誤ったたことを言っているようですが、そのような人々を深く頼みとしてきたことは、何とも悲しく思われます。


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