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本師曇鸞 [『正信偈』を読む(その99)]

            第14章 曇鸞―仙経を焚焼して

(1)本師曇鸞
              14
 本師曇鸞梁天子(ほんしどんらんりょうてんし) 本師曇鸞は、梁の天子、
 常向鸞処菩薩礼(じょうこうらんしょぼさつらい) 常に鸞の処に向いて、菩薩と礼したてまつる。
 三蔵流支授浄教(さんぞうるしじゅじょうきょう) 三蔵流支、浄教を授けしかば、
 梵焼仙経帰楽邦(ぼんしょうせんぎょうきらくほう) 仙経を梵焼して、楽邦に帰したまいき。
 天親菩薩論註解(てんじんぼさつろんちゅうげ) 天親菩薩の論、註解して、
 報土因果顕誓願(ほうどいんがけんせいがん) 報土の因果、誓願に顕わす。

 (現代語訳)「曇鸞という人がどれほど人々の崇敬を受けていたかは、南朝・梁の皇帝である武帝がいつも曇鸞のいる北に向かって菩薩の礼をとられていたことからも分かります。インドの菩提流支三蔵(ぼだいるしさんぞう)が曇鸞に『観無量寿経』を授けてからは、せっかく手に入れた不老長寿の道教経典を焼いて、浄土の教えに帰されました。そして天親菩薩の『浄土論』を注解して、浄土の因も果もみな弥陀の本願によることを顕かにしてくださったのです。」

 インドの二大思想家、龍樹と天親に続いて、これから中国浄土教の高僧たち、曇鸞、道綽、善導の三人が取り上げられます。まずは曇鸞ですが、親鸞が曇鸞をいかに高く評価していたかはさまざまなところに窺われます。何と言っても親鸞の「鸞」は曇鸞の鸞です(「親」は天親の親です)。それに『高僧和讃』の中で曇鸞を詠ったものは三十四首もあり、他を圧倒しています(次に多い善導が二十六首、続いて法然の二十首です)。さらに『教行信証』の至るところで曇鸞の『浄土論註』からの引用が見られ、善導からの引用と並んでその多さを誇っています。


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